出かけたのは、荻窪駅から徒歩１０分程度のところにある「本むら庵」という蕎麦屋さんです。
店についたのがちょうど昼時とあって、店の中は人がいっぱい。隅っこのふたり用の席（行ったのは私ひとりだけ）に案内され、おしぼりとメニューが出てまいりました。
さっそく「お酒（剣菱の樽酒。５５０円）と『とりわさ』（６５０円）。あとで『せいろ』（６５０円）をお願いします」。このお店の『とりわさ』は、表面だけさっと熱が通ったような、いわゆるレアの状態のとり肉で、それはもう、うまいのです。
「『せいろ』のほうは『お声がけ』（注文だけ通しておいて、実際のそばは、後で、声をかけたら出してくれるというもの）にいたしましょうか？」とお店の人。今日は『せいろ』もつまみにしたかったので、「いやいや、適当に出してもらったのでかまいません」。
このお店は、自家製粉の店なのです。だから、けっこううまい蕎麦が出てくるのですが、このお店の界隈の人にとっては、単なる「近所のおそば屋さん」なのです。
だから、客層もさっきまで現場作業をしていた作業員風の人たちから、近所のお寺さんで法事でもすんだのか、久しぶりに集まった親戚といった風情の人たち。ガイドブックを見てきたらしいカップル。いかにも蕎麦通と見える人たちと、それこそ種々雑多。
お店のほうも、まったく気取っておらず、本当に居心地がいい。ついつい、お酒も、もう一杯お代わりしてしまいました。(^^)
『とりわさ』でちびり、『せいろ』でちびり、とお酒をいただいて、最後はツユを『そば湯』でのばして、ネギをうかべて、ちびりちびり。周りのさまざまな会話が、また耳に心地よい。でも、蕎麦はちょっと短めで、細切れかな。(^^;
しかし、おいしかった。ゆったりとした休日の昼間酒で、温泉にでもつかった後のようにくつろぎました。(^^)v
もうちょっと寒くなったら、鴨でも食べにいこっと。